図らずも連載になってしまった、スキンケアネタ。《メイク落とし》《洗顔》について書いた前回に引き続き、今回は《化粧水》《保湿》についてです。
先に言っておきますが、化粧水も保湿剤も、基本的に手作りです。では早速、いってみましょう♪
化粧水
化粧水を手作りし始めたのは、もう10年前のことです。
学生時代はドラッグストアで適当に購入、社会人になってからは、1本2,000~3,000円の自然派メーカーの商品を色々試すように。ロフトのナチュラルコスメコーナーに並んでるようなやつですね。
化粧水を手作りし始めたきっかけ
そのうち、そのコーナーの片隅に並んでいた、前田京子さんの《シンプルスキンケア》という本が目に留まってお持ち帰り。2008年11月発刊ってことは、発売直後くらいだったのかな……。
この本との出会いが、振り返ってみると色んな意味でターニングポイントになった気がします。スキンケアの本質や様々なキャリアオイルの性質や選び方が、エッセイ調で丁寧に解説されていて、スーッと心に入ってきたんです。
何年も経った今でも、この本は私にとってスキンケアや手作りコスメのバイブルです^^
お肌に必要なのは、まずたっぷりの水。その後に上質なオイル。そこにプラスアルファで精油を少し……。そんなシンプルで良いなら、手作りしてみるか!と思えたんですよね^^
前田さんの提唱する化粧水の基本レシピは、《精製水 + グリセリン + 精油》。これを真似たものを、長女出産直後まで一途に使い続けていました。
が、慣れない育児に奮闘していたせいか、加齢のせいか、その化粧水では保湿面で物足りなくなった時期があったんですよね。そこから1~2年は信頼するメーカーさんの、炭酸化粧水を使ったりもしました。これはこれで、とても良かったです^^
次は《発酵系化粧水》作りへ……
でもちょっと落ち着いてくると、また手作りしたい欲がムクムクと湧いてきてしまう私……(笑)。その頃には発酵の魅力にハマっていたので、化粧水も発酵モノにしたいなーなんて。
そこで最初に作ったのは、米麹をふやかして絞って作る《麹化粧水》。麹の美白効果を期待してのことでしたが、これの欠点はとにかく変質が早いこと……!!
手作り化粧水は防腐剤を入れません。基本的に冷蔵庫保管はしていましたが、うっかり半日入れ忘れたりすると、あっという間に匂いが変わってしまったり、容器の内側に黒カビが生えてしまったり……。この頃はまだ《化粧水を冷蔵庫保管する》という習慣自体がなかったので、余計ですかね。
旅行や出張に持って出るのもままならず、以前使っていた炭酸化粧水を併用していました。
あまりにデリケートなものも使いづらいなぁと思っていた矢先、またヒントをくれたのは前田京子さんの《はちみつ日和》でした。
ここで得たヒントとは《ヨーグルトとはちみつ(とレーズン)を先に混ぜ、それをコーヒーフィルターで濾す》というもの。
豆乳ヨーグルトを水切りしたあとに残るホエイ(乳清)は植物性乳酸菌や大豆イソフラボンが豊富で、化粧水として良い!ということはFBグループ《TGG豆乳ヨーグルト同好会》の投稿で知っていました。
はちみつを混ぜ、それから水切りをするなら、そのホエイにはもう保湿剤を加える必要がない……。それまでにも手作り化粧水に、グリセリンに代わる保湿剤として、はちみつを加えたことはありましたが、どうにもベタつきが気になってしまった私。
量を減らせばその分保湿効果も下がってしまうので、ちょっともどかしく感じていたんですよね。
でもこの手順ならベタつかないかも……と思い、出来たホエイを薄めて化粧水として改めて使ってみたら、やはりビンゴ♡♡ (薄めずに使うと、私は顔がツッパリます……)
しかも麹化粧水と違って、数日常温に置いていても特に匂いや使い心地に変化がなく、外出時に持ち出しやすいところもお気に入りです^^
というわけで、ここまで長~く引っ張ってしまいましたが、今使っている《豆乳ホエイ化粧水》の作り方をご紹介します。
【作り方】
- 自家製豆乳ヨーグルト150gに、はちみつ大さじ1を混ぜる(水切りヨーグルトをレアチーズケーキとして楽しむ場合は、刻んだレーズン適量も一緒に!)
- コーヒーフィルターでひと晩かけて濾す
- 溜まったホエイを、小分けトレイで冷凍しておく
- 使うタイミングで冷凍ホエイを取り出し、自然解凍させる
- 容器に4を入れ、まずは少量の炭酸水を加え振り混ぜて、ホエイ中の酸素を炭酸ガスと一緒に放出させる
- 容量いっぱいまで、炭酸水を静かに注ぎ、すぐに蓋をする
- 基本的に冷蔵庫保管、1週間~10日ほどで使い切れる分量で4~7を繰り返す
化粧水に限らず、手作りのルウなど小分けしたいときにいつも使っているのはシリコントレイ。長女の離乳食作りで買ったものが、ずっと活躍しています♪
シリコンが柔らかく中身が取り出しやすいこと、トレイがバラバラなので少量冷凍時でも邪魔にならないところがお気に入りで、我が家にはこれが2セットあります(笑)。
そしてこの《炭酸水で脱酸素をしつつ、希釈する》のは私なりのアイデア♡ 最初はただのミネラルウォーターを使っていたのですが、たまたま飲み残しの炭酸水を使ってみたのが始まりでした。
炭酸化粧水を使っていたこともあるくらい、炭酸美容には魅力を感じている私。たとえ炭酸ガスの濃度が低くても、気休めで入れとくか!でやってみたら、意外と長いことプッシュ時にガス圧を感じましてね……。
容器内の空洞部分が、空気ではなく炭酸ガスで満たされているなら、経時劣化を少しでも遅らせることができるんじゃないかなーって^^
そのことをたまたまFacebookでつぶやいたところ、化学の専門家である株式会社洛歩の代表・阿部将さんから「炭酸水を使えば《脱酸素》効果は得られるはずです」とのお墨付きが! 更に効果的な方法として《先に少量の炭酸水を入れて振り混ぜ、その後容量いっぱいまで改めて注ぐ》ことを教えていただいたのです……!
▽株式会社洛歩では犬用オーガニックシャンプーを製造・販売されてます^^
私は普段から無糖の炭酸水を箱買いしてるので、それ以来化粧水を作るときには、開封したての炭酸水を使うようになりました^^
ちなみに使っている容器は、やはり無印。上記シリコントレイの小ひとつ分のホエイを溶かし、この容器の容量いっぱいに炭酸水で約2倍に希釈すると、私にはちょうどいい塩梅です。
保湿
化粧水で水分補給したあとは、その水分が蒸発しないように油分で膜を作ります。たっぷりのお湯で茹でたパスタにオイルを絡めて、ぷりぷりに保つのと同じ……というのは《シンプルスキンケア》に出てきた前田さんの言葉!
・保湿オイル
保湿剤としてまず使うのが、キャリアオイル(植物油)。様々な種類がありますが、その成分比率と肌質をふまえ何をどう選ぶといいかは、これも《シンプルスキンケア》で学びました。
詳しくはぜひ本をお読みいただきたいのですが、乾燥肌の私は保湿力の高いオリーブオイルとホホバオイルを、季節や状況に合わせてブレンドしています。
更にここにラベンダーやゼラニウムなど好みの精油を数滴加えることで、香りを楽しみつつ美容効果もアップ!
《キャリアオイル + 精油》と、レシピはとてもシンプルなのですが、肝になるのはその使い方。オイルだけを顔全体に塗り伸ばそうとすると、かなりの量を使わなければなりませんが、それではベタベタしてしまいます。
ですが手のひらをくぼませそこに化粧水を出し、そのうえにオイルを2滴ほど垂らして両手で混ぜれば、少ない量のオイルをしっかり行き渡らせることができるんです^^
そのため、保湿オイルはごく少量ずつ取り出せる容器に保存しておくのがポイント。私はドロッパータイプより、断然《スポイト付きの遮光瓶》派です。
お肌に直接使う用途の場合、精油は高品質かつ成分分析表がついている、プラナロムのものを。10mlのキャリアオイルに対して、使うのは3,4滴です。
キャリアオイルはやっぱりiHerb(アイハーブ)頼みが多し。オリーブオイルは食用と兼用してます。好きなオイルは何種類かありますが、手に入れやすいのはアルチェネロかな……。
豆乳ヨーグルトの豆乳も、このオリーブオイルもお米も、それなりにイイものを選んでいるので、普通のスーパーで売ってるものよりは高いです。
でも、これらがそのまま肌につける用途に兼用できるなら、決して高いものではないんですよね。化粧水や美容液に何千円も出すことを思えば、良質な《素材》に投資することは、すごーくコスパがいい!!
なのでそこは、なるべく投資を惜しまないようにしています^^
保湿クリーム
基本的には《豆乳ホエイ化粧水》と保湿オイルのみでデイリーケアをしていますが、乾燥が気になる日や冬場は、寝る前にだけ更にクリームを重ねます。
保湿クリームは、シアバターやココアバターのような《常温で固形の油脂》にキャリアオイルを混ぜ使いやすい固さにしたものです。
Now Foods, ソリューション、シアバター、7 fl oz (207 ml)
ここに精油を加えることも出来ますし、オイルに何を選びどんな割合で混ぜるかも、全て自由!(笑)
とはいえ何でもアリ過ぎると初めての方は迷うので、基本的なレシピを載せておきます。
【作り方】
- シアバター20gを小さいビーカーに入れ、湯煎で溶かす
- 溶けたら火を止め、キャリアオイル小さじ2を入れてよく混ぜる
- 粗熱がとれたら好みの精油を3~5滴加える
- 保存容器に移し、固まるのを待つ
私はこれ以外に、ニホンミツバチの養蜂をしているお義父さんにもらった蜜蝋(みつろう)をベースにしたり、、豆乳ホエイを混ぜたりとアレンジも楽しんでいます^^
やや固めの仕上がりになっても、体温で溶かしながら塗り伸ばしていってくださいね。
これだけシンプルなレシピだと用途も幅広く、そのままハンドクリームにも使えます。秋冬は手も乾燥しがちなので、ゴム手袋を併用してハンドケアにも♡
おわりに
今回も思った以上に長くなってしまって《ヘアケア》までたどり着けなかった……。個人的なエピソードを盛り込み過ぎてるからなんですが、そこを語ることに個人ブログの意義があるとも思うので、なるべく省かずに書いてみました(笑)
次の《ヘアケア》編で、ミニマルスキンケアシリーズは完結予定です。のんびりお待ちください^^
▼《メイク落とし》《洗顔》はこちらから▼化粧水のベース、自家製豆乳ヨーグルトの作り方
▼キャリアオイルがお手頃価格で手に入るiHerb(アイハーブ)の使い方[tm1]